第2話 モノマネはやる気の証?(1)
大局を見据えた現地化対応に、「お疲れ様です」
人類の進歩や文化の発展の原動力は模倣だ、と言っても可笑しくはない筈だ。それ故に知的財産権は、なかなか奥の深いテーマでもある。
2、3日前にTVニュースを観ていたら懐かしい顔が。中、英、日語を難なく使いこなす日本富士電視台北京支局の美人記者、ダッチャー・藤田水美さんのレポートだ。
北京の西の郊外に在る石景山遊園地が、ディズニーランドそっくりだと。さすがはTVメデアの威力で、普段は中国の知的財産権はおろか、中国の日系企業の動向などにも関心を示さない飲み友達もさっそく興味を示した。
まだ、成田北京航路が韓国上空を飛べないで、五島列島の先を迂回していた頃の、北京国際空港搭乗待合室での経験を思い出した。免税品が入る粗末なガラスケースに、パーカ社の万年筆が何本か陳列されていた。その中の安価なものを手にし、よくよく見たら「PAKERR」とRが一つ余計に付いていた。その後も、ロゴが「Camon」とnがmとなっている、キャノン一眼レフ似のカメラが長らく陳列されていた。首都の国際線免税店で、ですよ。
中国はコピー製品の国とよくいわれる。以前、河南省の地方都市で、ホンダのニセモノらしきロゴがある中型バイクを見た時も、思わず大笑いをした。ベンリー号かドリーム号のつもりなのだろうが、エンジンもホンダが使わぬ2サイクルで、サスを初めホンダの技術がコピーされた様な部品は何ひとつ無かった。ただ、ロゴマークの翼と「HONGDA」の文字が酷似していた。Gが余計だけど、香港の英字表記Hong Kongと同じで、発音はホンダである。
商標侵害などで、擦った、揉んだを経たホンダは、その後、奴さんたちが肝心の生産技術を向上させ、国内外のシェアを広げた始めた実力を見定めて、生産委託などで手を組んだりした。ホンダを初め日本発企業の粘りと、大局を見据えた現地化対応に、「お疲れ様です」と頭が下がる思いだ。
(続く)
