第15話 ネガティブ報道とポジティブ中国野菜(2)
国産やブランド食品の偽装が余りにも多すぎる。国民が怒っているから、内部告発は当分止まらない。同じものなら検査済み海外産の方がずっと安心だ。
食品添加物や農薬の問題は、素人の知識で理解するには骨が折れる。日本の市販農薬の数は4〜5,000位で成分が同じのを除いても、約1,000種類と多い。単位だってよく分からない。
昨年施行されたポジティブリスト制度は画期的だとは言わないが、運用さえ良ければ安心出来る制度で関係機関に期待をしたい。簡単に言えば残留基準値が決まっていない農薬でも、0.01ppmを超えたら不可という厳しいものだ。大事な目安だがピンと来ないだろうから長さに例えてみよう。もし長ネギが東京から北京まで長いとしたら、0.01ppmとは足元の親指より短い長さなのだ。
アジアや世界から食材を調達しているわが国は、食の安全確保のためには輸入業者の 自覚が望まれる。消費者も国内産信仰や、日本企業性善説を排除して冷静に品定めをしたい。食の安全は油断をすると、畑の雑草のように次から次へ伸びてくるからね。
美味しかったら、中国産のタマネギを高級ブランド「淡路島産」に偽装(11月1日)をしたり、台湾ウナギに東国原知事の似顔絵シールなんか張らないで、堂々と海外産として下さいよ。
国産やブランド食品の偽装が余りにも多すぎる。国民が怒っているから、内部告発は当分止まらない。同じものなら検査済み海外産の方がずっと安心だ。
オッサンは検査済みや履歴が分かるのなら、中国産や海外産をこれからもバクバク食べて行くだろう。
さて、友人の川上大雄社長(株式会社カワカミ 本社大阪)は以前から中国山東半島青島に進出していた。会うたびに何か日本人として役に立つ事をしようやと、チンタオビールや50度近い白酒をあおりながら、お互いに青臭さの抜けない書生論を口にしていた。
シラフに戻り日々の生業を考えると、なかなか身の丈に合った貢献プロジェクトは浮かばなかった。そんな時に前回に述べた、中国産冷凍ホウレン草の残留農薬問題が起きた。
危惧をしていた大雄さん達が事務局となり、日本への野菜輸出基地の青島で農薬分析センターの設立に奔走した。(財)雑賀技術研究所などと2003年1月に「青島食品安全研究所」を立ち上げた。
現在は遺伝子解析などバイオテクノロジーの最先端を行く(株)ファスマックや京都大学西渕研究室の、若い小板橋博士が常駐する協力体制を有している。中国の検査会社も5,000社近いが、分析ノウハウは民間の中では中国隋一だろう。
食品輸出入の安全を管理する中国国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)から、日本企業として検査業務資格も取得している。
しかし、問題も有る。分析依頼が急速に増え検査が追いつかない。理由は検査分析機器が足りないのだ。日本の先端分析機器は1セット数千万円もする。
現地検査のメリットは、消費者の手に食品が渡る前に結果が分かるので、その意義は大きい。非力だが飲み朋友の奮闘に、少しでも力になりたいと思って紹介をした。
近々にオッサンが担当する当ホームページのFNCクラブで業容拡張の増資などについてご紹介をさせて頂きます。ご支援をよろしく。
(完)
