第29話 ノーベル賞と投資銀行(2)

2008.10.12

お金を組成する素粒子の中には、きっと公正とか誠実という7番目のクォークが存在するのかもしれないな。

 もう昔の事だし秘守すべき価値も無いので、読者の皆様には勿体を付けないでお話をします。その頃ヨーロッパの国々は新しい産業の進出と、それに伴う雇用を望んでいた。

 カシオ社のデジタル製品技術に将来性を感じたフランス産業省は、本来の業務と言うべきか、旧来のと言うべきか分からないが、自国発祥のラザールフレール投資銀行に案件を委ねた。その案件とはフランス政府が外国企業に、工場やヨーロッパ本社の招致と優遇策であった。

 初めて立ち会った投資銀行のプレゼンテーションは、素人が聞いても分かり易く、誠に良質なコンサルティングであった。応対されたカシオ社の確か香西敏男専務も、同様の印象を受けたとの事だった。イギリス発の「金融ビックバン」という大英帝国の改革が、スタートしたばかりだったから1986年頃だろう。

 こんな昔の記憶があるのでノーベル経済学賞を取るほどの、天才たちが次々と開発する金融工学の恩恵には縁がないけれど、投資銀行はもう少しマトモな錬金術師だと思っていた。お金を組成する素粒子の中には、きっと公正とか誠実という7番目のクォークが存在するのかもしれないな。

 僕はそれ以後、ラザードフレール投資銀行との接触は無いのでホームページを紹介しておきます。

Lazardは、一般企業、パートナーシップ、機関投資家、政府系機関並びに個人富裕層のお客様の事業戦略・財務戦略の目的達成に向けたアドバイスを提供する世界有数の投資銀行です。Lazardは複雑な問題に対し、質の高いアドバイスや独創的且つ洗練されたソリューションをお客様に提供することにより、成功を収めてまいりました。
これは、”金融的資本 (Financial Capital)” より”知的資本 (Intellectual Capital)” によって競争力を保つというLazardの哲学に端を発しています。】

 悪魔にも天使にもなる金融を、本当に洗練された知的資本でコントロールして欲しいと微かな期待もあります。今月は史上最大の世界株暴落で有名な「ブラックマンデー」が起きてから20年目だ。

 それではいつもの読者サービスで、オッサンのノーベル賞級の知能で予言をします。明日10月13日(月)はG7のブッシュ大統領のお願いも空しく、容易に世界的な株安は収まらないだろう。しかし、日本のマーケットは微動だにしませんよ。信用しても大丈夫か?って。もちろん100%大丈夫です!

 明日マンデーは「体育の日」だから、東京マーケットはお休みですからね。冗談かまして悪かったけど、お金より先ずは健康でしょう。読者諸氏もたまにはVIX指数なんか忘れ、心おきなく体力と胆力を鍛えて下さい。

 さて、天気も良さそうだから尊敬する日本人のノーベル賞受賞を祝って、江ノ島水族館辺りにオッサンの脳みそに似た「オワンクラゲ」のシンクロを見に行くか。

(続く)